症例1 歯肉縁下カリエス(1)

 初診時66歳男性。ブリッジの支台歯である左下8に、デンタルX線写真から歯肉の下にカリエス(虫歯・赤矢印)が認められる。矯正的に挺出を行いにくい位置であり、歯肉、歯槽骨を削って歯肉の上に健康な歯質を獲得する手術を行うにも困難な場所にある。そこで歯の再植を行い、左下6と連結固定すれば機能すると考えた。もう一度、固定性のブリッジにもできるが、清掃性を配慮して可撤性のブリッジ(コーヌス義歯)とした。6年経過するも、特に問題を認めない。