症例4 歯周病

 2012年1月初診、58歳の男性。左上2に7mmの歯周ポケットが認められ、またデンタルX線写真から垂直性の骨欠損がみられた。通常は連結されている冠を外し、自然的挺出を行うのが一番良いが、早期の治療を望まれたため、2012年1月、矯正装置を用いて強制的に挺出を開始した。6月、挺出を終了した。9月、歯の動揺が収まったので硬質レジン前装冠を装着した。なお、左上2の動揺が少なかったので、清掃性を配慮し単独冠にした。装着後のデンタルX線写真から、おおむね歯槽骨の平坦化が確認できた。
 しかし2017年6月の時点で、左上2の歯周ポケットは3mm以下であるが、動揺が大きくなってしまったので、左上1とスーパーボンドで固定した。結果的には、最初から連結固定するべきであった。