症例1 歯根の病巣
99年6月初診、22歳女性。パノラマX線写真より歯の中が黒く写っている虫歯が散見される。右下5は歯の中の神経が既にとられていた。13年9月、右上3の歯が痛いが主訴で来院した。ここでパノラマX線写真をとる と、右下5の根の先に黒く写っている病変が認められたため、歯の根の治療を施した。18年9月、左下7の歯ぐきが腫れたとのことで来院。この歯は、05年12月、虫歯が深く歯の痛みが強かったため当院で歯の神経をとった。しかし、治療が十分でなかったため、今回の症状に至ってしまった。この様に歯の神経をとって一見治ったようにみえても、暫くしてトラブルになることがある。やはり最初から歯の神経をとらないことが一番望まし い。なお、右下5の歯根の病変はほぼ治癒したと思われる。